Erica Sadun氏と言えば、そのお名前が有名な誰かとかぶってるということはさておくとしても、iPhoneアプリ開発界隈での有力なライターであることは確かです。
そんな彼女の新しいAppStoreLessonsが出ていましたのでさっそく見てみましょう。蛇足ですが、私の考えるより良いプロモーションについても書いてみました。
今回はメディアへのメールでのアピール方法について述べています。
メディア側は受信boxにいっぱいメールを抱えており、その中でピックアップしてもらうためには少しメールに工夫をしたほうがいいだろうということですね。
1.アプリが何であるのか、それで何をするのかを書きましょう
これは少し英語ならではという気もしますが、「新製品を発表します」ではなく、「あなたの**な##を解決する画期的な製品を発表します」と書いたほうがいいといったことを述べています。要するに、つかみは重要というところでしょうか。
2.気に掛けさせること
他の商品との差別化要素を書くことにより、メディア側が開発者と同じくらい興奮してそれを記事にするような要素を盛り込みましょう。もしそういった要素を伝えられないのであれば、AppStoreでの販売は苦戦するでしょう。
3.事実を伝えること
あなたが計画している事実を伝えてください。例えばオープニングセール価格でリリースする場合で、1・2週間後に値上げをするのであれば、その方針を事前に知らせて頂けると助かります。
4.容易に手に入れ評価できること
スクリーンショットと、2・3のプロモーションコードを送付してください。
5.あなた自身を出すこと
ソフトウェア開発のバックストーリーは、アプリ自体のストーリーと同じくらい無視することが出来ません。ブログなどでそのストーリーを公開しているのであれば、そのURLも合わせて教えてください。
6.これらをすべて読みやすく保つこと
それらを簡潔にまとめること。また連絡先などをメール最下部に書いておきましょう。
これはiPhoneアプリに限らない、メールでの一般的な製品アピールの仕方ではないかと思います。
また、オライリー系の大メディアな雰囲気を感じさせる箇所がありますが、それを除くとしても海外メディアへのアピール方法として理解しておけばいいのではないかと思います。
斜めに読むと、「記事にしてやるからちゃんと書け」とでも読めそうな事柄を書いていますが、非常に重要な要素が入っていると思います。なぜなら、その記事を読み、アプリを実際にダウンロード・購入する利用者こそプロモートすべき対象であるからですね。
蛇足ですが、私自身が考えることを上記に強調したり、付け加えてみました。
私はブログライターですので口コミプロモーションを想定しています。メディアを使っての大規模プロモートを想定するのであれば、もちろん広告代理店に相談したほうがいい広告展開ができるでしょう。
スクリーンショットは必須
これは利用者、購入者にアプリの魅力を伝えるには必須です。
アプリの魅力を伝えるにはどうしても別の画面がいいと思ったときだけスクリーンショットを別途撮る様にしていますが、やはりアプリ開発者がアピールしたいポイントをスクリーンショットにすべきです。
また利用者は、アプリの説明文とスクリーンショットしか判断の基準がないことに注意しましょう。これが豊富であればあるほど、利用している姿が想像でき、安心感を持って導入・購入することが出来ます。
AppStoreに公開する5枚とは別に、スクリーンショットを(自サイトなどに)なるべく豊富に用意すべきでしょう。特にオプションや機能設定画面は忘れがちです。事細かに掲載し、安心感を与えましょう。
動画もほぼ必須
利用者が一番不安でかつ残念に思うのが、スクリーンショットやアプリ説明だけで想像したことが、アプリが動き出した瞬間に裏切られることです。
起動にものすごく時間が掛かったり、または画面切り替えがスムーズではなかったりといったことは、動画を見れば誰にでも一瞬で理解できます。つまり動画が必要かどうかはアプリジャンルに関係なく、購入者への不安を取り除くためであると考えてください。
任天堂のCMで、遊んでいる場面(利用状況)が数多く映し出されることを思い出しましょう。
もちろん、メッセージ色の強いプロモーションをやりたいという向きもあるでしょう。しかしそれは口コミメディアではなく、別のメディアでお金を掛けてやるべきです。それが無ければ、AppStoreで探せるアプリをわざわざブログに来て探す意味がありません。
このブログでも重くなるのを承知で動画を張るのは、それが導入・購入への不安を取り除く最善の方法と考えているためです。これは私見ですが、動画を公開していないのは、何らかの理由があるのかあるいはこういうメディアでプロモートする気がないと判断しています。
動画では流れを、スクリーンショットで細かい機能を説明するようにしましょう。
差別化要素も必須
Erica様も書いていますが、いまや1万5千ものアプリが溢れており、大半の利用者は似たアプリを無料もしくは有料で手に入れていることを想像しましょう。
愛用しているアプリから乗り換えさせるためには、それ以前に試させるためには、現在彼らが利用している製品といかに違うのかをアピールする必要があります。もちろん「魅力は各利用者が自ら考えるべき」という別の考えもあるでしょう。その場合はプロモートする必要はないと考えます。
バックストーリーも非常に大事
プロモートサイトとは別に、ブログで開発過程やその過程で考えたことを書くことは、アプリ購入者への安心感を与えると考えています。
ここを積極的に行っておれば、利用者は「今後も開発継続を行うだろう」または「バグフィックスも行われるだろう」という期待が持てると考えます。
ここを公開していないのも、同様に何らかの理由があるのか、またはプロモートする気がないと判断しています。別のジャンルになりますが、現代美術家の村上隆氏が自らの成功の理由を語っています。一度確認したほうがいいかも知れません。
逆に、アプリと関係の無い自社業績をアピールされたとしても、それは逆効果であることも覚えておいたほうがいいかも知れません。これまで形態素解析を行ってきた企業が突然ゲームを出してきたとしても、今後その会社がゲームを出してくる気がしないのです。
最後にバックストーリーの重要性についてもう少し書いておくと、アプリとその背後にあるストーリーとが結びついた時、購入者は購入してよかったという感覚を持つことが出来ると私は考えます。
「なぜそのアプリを作るにいたったのか?」、「作る過程での苦労や、保留にしている点、今後どのように機能発展させようと思っているのか」、「どのような分野に興味を抱いており、今後どのような(別の)アプリを作ろうと思っているのか」ということですね。
これは開発者自身、iPhoneをなぜ購入したのかを考えればいいのではないでしょうか?
あなたはiPhoneに何を感じ、どういうところに惹かれて購入しましたか?iPhoneが中国の工場で作られていることはみなさんご存知のはずです。中国産の野菜や、日本メーカーの中国生産委託品である冷凍食品が忌避される中、なぜAssembled in ChinaなiPhoneは、抜群の安心感を持って利用できるのでしょうか?
そこを考えれば、利用者に安心感を与え、さらには利用することに満足感を覚えてもらうアプリを作り、プロモートすることもまた容易であると考えています。



iPhone…中国の工場で作られていること、忘れてました。確かに、安心感は薄いですね。